2024年1月1日16時10分22.5秒
元日に石川県能登地方を震源とする最大震度7、マグニチュード7.6の大きな地震が発生しました。この地震では、熊本地震以来、史上2回目となる2つの観測点で震度7を記録しました。
日本海東縁変動帯の西端で発生し、発震機構は北西 – 南東方向に圧力軸を持つ逆断層型でした。国土地理院の発表によると、輪島市西部では最大約4mの隆起と約2mの西方向への変動、珠洲市北部では最大約2mの隆起と約3mの西方向への変動が観測されました。
史上初の大津波警報発表
また、この地震では制定史上初となる「大津波警報」が発表されました。地震発生後、短時間で津波が襲来したほか、日本海という閉じた海域で津波が反射を繰り返し、長時間にわたり影響が続きました。最大痕跡高は4.7m、最大遡上高は5.9mに達しました。北陸地方を中心に家屋の倒壊や道路の寸断など大きな被害が発生したほか、関東でも震度3を観測し、広範囲に被害が及びました。また、石川県能登では長周期地震動階級4を観測し、全国で長くゆっくりとした揺れが記録されました。
各所の対応
気象庁は地震発生直後から、石川県庁や能登半島の被災市町に職員を「JETT(気象庁防災対応支援チーム)」として派遣しました。派遣された職員は、災害対策本部で地震活動の状況や気象の見通しを解説したほか、救命救助や復旧活動を行う各機関への情報提供や支援を行いました。国内ではクラウドファンディングを通じた寄付活動が広がり、2月27日までに3社で合計8億2000万円以上が集まりました。これは2016年の熊本地震時の約23倍に相当します。また、合計172の国・地域および43の国際機関から、お見舞いや支援金が送られました。
この地震で亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。また、被災された方々にお見舞い申し上げるとともに、北陸地方の一刻も早い復興を願っております。