東京駅から西へ。車窓から見える景色が、少しずつ変わっていく。
コネクト: 「まもなーく、なごやー、なごやー」。
いやー、新幹線は速いね! あっという間だ!
富士山、見えたかな?
わかまる: 初めての名古屋! どんな防災の秘密が隠れてるんだろう?
金のシャチホコ、味噌カツ、ひつまぶし! 調査項目がいっぱいだ!
コレクト: 名古屋は濃尾平野に位置し、木曽三川の河口デルタ地帯です。南海トラフ地震発生時の「長周期地震動」と「液状化」のリスクが高いエリア。油断は禁物ですよ。
最初の目的地、名古屋城へ。その巨大な天守閣と石垣に圧倒される一行。そこで事件は起きた。
ちさまる: わぁー! てっぺんが金色に光ってる! あれがシャチホコなんだね!
石垣もすごく高くて、忍者でも登れなさそうだよ!
わかまる: すごい! あっちの櫓も見て!
隅っこが全部、扇みたいに広がってる! これが『扇勾配』っていう守りの石垣なんだね! カッコいいなー!
はしゃいで走り回るわかまる。天守閣の写真を撮ろうと、勢いよく振り返った、その時――
わかまる: あれ……?
あれ!? ない! ない! ぼくの『ふたば頭巾』がない!!
ミニまる: おにいちゃん、たいへん!
ずきん、どこいったのー!?
コレクト: 落ち着きなさい。パニックは非効率です。
最後に頭巾を確認したのはいつですか? 最後に立ち止まった場所は?
捜索範囲を特定します。
来た道を戻ることに。だが、名古屋駅の地下街は巨大な迷路だった。
ポチまる: (クンクン……! クンクンクン! ……わかまるの匂いはこっちだ! と、地下へと駆け出す)
コネクト: 待ってポチまる! みんな、こっちだよ!
うわー、地下街、広すぎ! 同じようなお店ばっかりで、自分がどこにいるかわからなくなるね!
コレクト: 名古屋駅の地下街は、日本最大級の規模を誇ります。
災害時の『一時避難場所』としても指定されていますが、方向感覚を失いやすい構造は、避難時のリスクにもなり得ます。柱の番号を常に確認してください。
わかまる: うぇぇん……ぼくのせいだ……。はしゃぎすぎたから……。
ぼくのアンテナ……。
ちさまる: 大丈夫だよ、わかまる。みんなで探せば、きっと見つかるから。
ね? ほら、あそこの喫茶店で一回休もう?
休憩のために入った喫茶店。そこで奇跡が起きた。
ミニまる: あ! しろいの! ふわふわ!
おにいちゃん、あれじゃない?
ミニまるが指差したのは、隣の席に座っていたおばあちゃんの膝の上。 そこには、見覚えのある「ふたば」のついた布が……。
わかまる: あったーーーー!! ぼくの頭巾だ!
おばあちゃん: 「あら、坊やのだったのかい。さっき地下街の床に落ちてたからねぇ、汚れるとかわいそうだから拾っておいたんだよ」
わかまる: ありがとうございます! 本当にありがとうございます!
もう絶対に落とさないように、しっかり結びます!
無事に頭巾を取り戻し、テレビ塔がそびえる久屋大通公園へ。
コネクト: よかったね、わかまる!
これも、おばあちゃんとの『繋がり(Connect)』があったからだね。
コレクト: ……教訓ですね。
災害時、パニックで大切なものを失くすことはよくあります。しかし、見知らぬ誰かの『善意(互助)』によって、それが戻ってくることもある。
この広い道路も、昔の人が未来の我々のために残してくれた『善意』です。
わかまる: うん! ぼく、もう大丈夫!
失くしちゃったのは失敗だったけど、見つかって、人の優しさに触れて、もっと強くなれた気がする!
……お腹すいた! 味噌カツ食べに行こう!
お土産の「ういろう」と「えびせんべい」を囲んで。
ちさまる: 名古屋も楽しかったねぇ。わかまるの頭巾、見つかって本当によかった!
わかまる: ご心配おかけしました! もう二度と油断しません!
(頭巾には、コレクトに付けてもらった『GPSタグ』が光っている)
コネクト: よーし、このハプニングも記事のネタにしようっと。
タイトルは『失われた頭巾と、名古屋人情物語』でどうかな?
コレクト: 却下します。もっと論理的なタイトルを考案してください。
……それより、今回の経費精算ですが、喫茶店のレシートが1枚足りませんよ。わかまる、あなたですね?
わかまる: ひえっ!?