はじめに
EWRS総合情報共有局(EGIC)は、生成AIの有用な活用と適切な共存を目指し、団体内外での責任ある利用ガイドラインを策定しました。生成AIは将来的に情報共有や防災支援に貢献し得る一方で、現状において「無断生成」や「見えない権利侵害」といった問題が存在しています。見えない権利侵害とは、誰も気づかないうちに学習された情報が無断で使用され、その出所が不明となる権利侵害を指します。EGICはこれらの問題に強く対抗し、生成AIの利用リスクを最小限に抑えつつ、信頼できる情報の共有を最優先とします。
EGICは生成AIの存在、利用自体を否定しませんが、それを悪用する行為は許しません。生成AIを「正しく」利活用するための考え方を、本ガイドラインに基づき示します。
1. 基本理念
- 無断生成・盗用を許さない
EGICは、生成AIを利用した無断生成や盗用行為を一切容認しません。著作権および使用権を遵守し、他者の権利を侵害しないよう徹底します。 - 情報収集に生成AIを使用しない
公的機関や信頼できる情報源を用い、生成AIはあくまで補助的なツールに限定します。防災情報の収集手段として生成AIを利用することは一切ありません。 - 生成AIの適正活用
生成AIの利用はEGICの活動を補助する目的に限定し、生成物の管理とリスクの認識を徹底します。
2. 適用範囲と運用方針
- 適用範囲
本ガイドラインは、EGIC全職員に適用されるとともに、無断生成・盗用禁止を促し、当団体の方針を表明するものです。 - 生成AIの使用方針
- 盗用禁止
他者コンテンツをもとに生成AIを使用しないことを徹底します。 - 生成物の明示
AI生成を主体とするコンテンツは明確に示します。 - 倫理と透明性
無断での改変や模倣を避け、透明性のある運用を行います。
- 盗用禁止
3. ファクトチェックの実施と管理
- 複数の信頼情報源での確認
気象庁や自治体など公式情報源を基にした2回以上のファクトチェックを行い、情報の正確性を担保します。 - ファクトチェック担当者の配置
AI生成内容に関わらず、2人以上の人員で検証を徹底し、誤情報や不適切な表現を防ぎます。 - 人間によるファクトチェック
AI生成内容には必ず人の目による確認を行い、不正確な情報や紛らわしい内容を除去します。
4. 団体内での生成AI使用対策
- 使用目的の明確化と限定化
団体内の生成AI使用は、翻訳や校正など補助業務に限定し、意思決定や情報共有には使用しません。 - 報告義務
使用目的と生成物の内容を団体内で共有し、上層部へ迅速に(3日以内)報告します。 - 研修と教育の実施
AI生成のリスクや適正利用についての教育研修を定期的に実施し、適切な管理と権利侵害防止策を確認します。
5. 違反行為への対応
- 調査と是正措置
違反が疑われた場合、速やかに調査・訂正を行い、必要に応じて公開停止や削除を行います。 - 再発防止のための指導と教育
権利・倫理に関する知識の教育を継続的に行います。 - 外部通報窓口の設置
無断生成や盗用について外部からの通報を受け付ける窓口(support@ewrs.jp)を設置し、適切な対応を行います。
6. 生成AIの利活用推進と信頼構築
- 知識普及
生成AIの適正利用についての知識を普及し、倫理的な利用を推進します。 - 信頼ある情報提供
防災情報の信頼性を担保し、不適切な表現や誤解を避ける運用を行います。情報収集に生成AIを用いることはありません。 - 連携と透明性の強化
提携団体をはじめとする諸機関と協力し、適正な生成AI利用について共有し、周知します。
7. 改訂と更新
本ガイドラインは、技術進展やリスク変化に応じて定期的に見直しを行い、EGICは信頼できる情報発信と生成AIの正しい利活用を推進します。
お問い合わせ
ガイドラインに関する質問や無断生成・盗用に関する報告は、EGIC公式窓口(support@ewrs.jp)までお願いします。
補足事項
当ガイドラインは11月9日に制定し、11月14日より適用されます。
なお、職員個人画像については、他者の権利を侵害しないことを前提に、個人のものであるために利用を承諾しています。
令和6年11月9日制定
EWRS総合情報共有局(EGIC)